◇君恋◇





「おはよ―!拓海くん龍也くん!」



相変わらずフレンドリーな夏美。

私なんておはようすら言えない。



「「おはよう」」



2人はそれぞれ自分の席についた。



夏美はさっそく拓海くんに話しかけてる。

私も頑張らなくちゃ;



って…



『龍也様おはよーございます!!』

「おはようございます」

『ご機嫌いかがですか?!』

「とってもいいですよ」

『私と付き合ってください!』

「僕よりもっと素晴らしい人がいますよ」



・・・・・・・・・



はい…

無理ですね無理。

私には到底無理です。



あまりに強烈な女子たちに私は敗北感を感じていた。



せめて龍也くんから話しかけてくれたら…

嫌、ダメだ!

みんなの前でそんなことされたら女子に恨まれる(泣)

いったいどうしたら…




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