◇君恋◇
「明…?」
落ち込んだ私に気づい夏美は心配そうに私の顔をのぞく。
「何でもないよ!」
それから私たちはまた試合を見始めた。
てか龍也くん上手くない?
拓海くんも互角だし;
こういうのを完璧って言うのかな?
こんな人が私の彼氏って…
自信ないよ(泣)
応援してる人みんな美人だし…
私はもう前向きには考えられなくなって
どんどん気分が落ち込んでいった。
あれ…?
突然私の視界がどんどん歪み
はっきりしなくなっていった。
うちどうしたんだろう?
どんどん意識が遠のいている気が…
「め…イ…!」
誰…?
私の意識はその声とともにぷっつりと途切れた。