◇君恋◇



「うん…」



私が気づいたときはすでに1時を過ぎていた。



あれ…うち何した…

あ、倒れたんだっけ…



さっきのことを思い出す。



『明?!』



「うん?!」



突然の声に驚く。

気づくと夏美が心配そうな顔で私の隣にいた。



「夏美…」

「大丈夫?先生が言うには貧血らしいけど、本当にびっくりしたんだから!」

「ごめんね;」

「大丈夫だよ!それより龍也くん呼んでくるから!」

「なんで龍也くん?」

「龍也くん保健室まで明を抱っこしてくれたのよ…」



『だ、抱っこ?!』



「そこまで驚くことないじゃない…とりあえず呼んでくるから寝てなさい!」



そう言って夏美は保健室を出て行った。





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