死にたがりな君と、恋をはじめる
秘密の対話
【sideレイ】
……あ、寝た。
誠おばさんと奈月のやり取りを傍観していた俺は、誠おばさんに抱きしめられた状態で眠りについた奈月に、少し笑った。
寝顔、やっぱり子供みたいだ。
いつもはきりっと上がっている眉がふんわりと下がっていて、バラ色の頬で血色がいい。
毎朝奈月を起こす前に数分その天使のような寝顔を眺めるのが、俺の日課になっている。
だから奈月の寝顔はもはや見慣れた顔といっても過言ではない。
今日はいつもより起きるのが早かったし、朝がめちゃくちゃ弱い奈月にはかなりキツイことだったかもしれない。
そう思って少し反省し、奈月の顔を覗き込む。
……と、その時。
「……ねぇ、あなた。ちょっと」
『っ……え』
急に話しかけられて、心臓がドクンと跳ねた。
一瞬奈月に声をかけられたのかと思ったけど……。
当の本人は眠っているし。そもそも声も違う。
……いや、おかしい。まさか……。
恐る恐る声の聞こえたほうに目を向ける、すると……。
そこには、俺をまっすぐに見つめる、誠おばさんの姿が。
気のせいかと思ったけど、誠おばさんの瞳は明らかに『俺』を捉えている。
「……あなた、ちょっと私とお話ししようよ」
『……』
奈月には決して向けないような、冷たい微笑。
ゴクリと喉を鳴らすと、不敵な笑みを浮かべて対抗した。
『いいよ。その代わり奈月を部屋に運んでからね』
……あ、寝た。
誠おばさんと奈月のやり取りを傍観していた俺は、誠おばさんに抱きしめられた状態で眠りについた奈月に、少し笑った。
寝顔、やっぱり子供みたいだ。
いつもはきりっと上がっている眉がふんわりと下がっていて、バラ色の頬で血色がいい。
毎朝奈月を起こす前に数分その天使のような寝顔を眺めるのが、俺の日課になっている。
だから奈月の寝顔はもはや見慣れた顔といっても過言ではない。
今日はいつもより起きるのが早かったし、朝がめちゃくちゃ弱い奈月にはかなりキツイことだったかもしれない。
そう思って少し反省し、奈月の顔を覗き込む。
……と、その時。
「……ねぇ、あなた。ちょっと」
『っ……え』
急に話しかけられて、心臓がドクンと跳ねた。
一瞬奈月に声をかけられたのかと思ったけど……。
当の本人は眠っているし。そもそも声も違う。
……いや、おかしい。まさか……。
恐る恐る声の聞こえたほうに目を向ける、すると……。
そこには、俺をまっすぐに見つめる、誠おばさんの姿が。
気のせいかと思ったけど、誠おばさんの瞳は明らかに『俺』を捉えている。
「……あなた、ちょっと私とお話ししようよ」
『……』
奈月には決して向けないような、冷たい微笑。
ゴクリと喉を鳴らすと、不敵な笑みを浮かべて対抗した。
『いいよ。その代わり奈月を部屋に運んでからね』