イジメ返し―連鎖する復讐―
「ふざけんな。ふざけんなよ……」

両手で顔をおおった手のひらの間からくぐもった声が漏れる。

あまりの怒りで頭がおかしくなりそうだった。

猛烈な、説明することができないぐらいの突発的な怒りに体が小刻みに震える。

コロシテヤリタイ。

今すぐ体育館に飛び込んでいき、二人を口汚く罵りあわよくば何か固い物で頭をぶん殴ってやりたい。

まずは先生だ。

抵抗されそうな先生を先にやる。そして、そのあと、恐怖に歪んだ顔をした瑠偉をやる。

すぐにとどめはささない。

出来る限り長い時間をかけて苦しめる。そして、あたしが味わった恐怖と絶望以上のものを与えてやりたい。

そして、いざそのときになる前に謝らせたい。

「ごめんなさい」と。心からの謝罪をさせたい。

ハァハァと肩で息をする。

死ねばいい。みんな、死ねばいい。
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