イジメ返し―連鎖する復讐―
練習が始まった。

基礎のドリブルやパス&キャッチやシュート、1on1オフェンスなど決められているメニューを一通りこなした後、2チームに分かれて試合形式の練習を行う。

学年関係なくシャッフルされたチームで行う試合に気合が入る。

実践さながらの練習は特に熱が入るものだ。

例え練習だとしても負けたくない。

「じゃあ、やるよ!集まって!」

ノエルの掛け声にあたしは意気揚々とコートへ向かった。



「全員、集合!!」

全ての試合が終わり、ノエルの元へ集まった部員たち。

部活の終わりの時間までまだ少し時間がある。もう一試合ぐらいならできる。

「ノエル、あと一試合やらない?」

「は?」

あたしの言葉に輪の中心にいたノエルが眉をひそめた。

「もう全部の試合終わったから」

「でも、まだ時間が――」

「たまには早く終わらせたっていいでしょ」

「だけど……」

奥歯をぐっと噛む。もう残り3カ月しかない。

一人で自主練することはいくらでもできる。

でも、試合形式での練習は相手がいないとできない。
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