イジメ返し―連鎖する復讐―
騒ぎはすぐに先生たちの耳にも届いた。

緊急の職員会議の結果、自宅待機処分が言い渡された。

そして、担任には謹慎もしくは退学処分になるだろうと苦しそうな顔で告げられた。

荷物をまとめて家に帰り、ベッドの上で膝を抱える。

「まさかこんなことになるなんて……」

安易な気持ちでしていたSNSの投稿がここまで大問題になるなんて考えもしていなかった。

これからどうしよう。

もし謹慎処分だったとしてももう学校には通えないだろう。

ノエルも瑠偉もあたしを許してくれるはずがない。

今度は咲綾ではなくあたしがイジメのターゲットにされかねない。

そんなの嫌だ。

でも、もう高3……。我慢して卒業することができればノエルや瑠偉から逃げることができる。

中学の時だって散々イジメられていたけど卒業を機に今の高校に入ってそれなりにうまくやれていた。

今度もきっと大丈夫だ。高校を卒業して進学すればまた新しい環境で全てをスタートできる。

全部、リセットできるはずだ。
< 144 / 252 >

この作品をシェア

pagetop