イジメ返し―連鎖する復讐―
その隣にいた友達が砂羽に「知り合い?」と尋ねる。
すると砂羽は小さく頷いた。
「前に話したでしょ?中学時代、同じバスケ部で部長だった子」
「あぁ」
すると、友達が思い出したかのように声を上げてあたしを睨み付けた。
「砂羽がストレスで胃潰瘍になった原因つくったのってアンタか」
「胃潰瘍?」
「部員が足りないからっていう理由で絶対に部活を休めなくて、強制的に部活に参加させられて物凄く辛かったって砂羽いつも言ってた」
「なにそれ……」
中学時代は確かに一人も欠けることが許されないという状況だった。
でもそのおかげであたし達の絆は深まったんじゃない。
それなのにどうしてあたしを責めるような言い方をするの……?
「砂羽も他の子も病む寸前だったんだよ。アンタの押しつけのせいで」
「押しつけなんてしてない。ねぇ、砂羽。違うでしょ?誤解だって言ってよ」
あたしの言葉に砂羽はブンブンと首を横に振った。
「違くない!!体力だって気力だって全員咲綾と同じじゃないんだよ。努力しても同じようにできないことだってある。それをあの時、咲綾は許してくれなかったじゃない!!」
「なに言って……」
「引退して心底ほっとした。やっと鬼みたいなアンタから逃げられるって……。他の部員たちもみんな安堵してた。二度とアンタと関わらずにいられるって」
嘘だ……。そんなの嘘……。
「チームプレーって咲綾はいつもいってたけど、それを乱してたのは咲綾だよ。あたしは引退前に過労で何も食べられなくなって、優美は5キロも痩せた。他の部員だって追い詰められてボロボロだった。アンタ、知ってた!?」
「そんなのありえないよ。みんなで切磋琢磨してきたじゃん。そうでしょ?」
「そう思ってたのはアンタだけ。あたしたちがどんなに苦しんだか……」
砂羽の目が涙で潤む。
「だったらそのとき言ってくれたらよかったでしょ!?今さらそんなこと言われたって……」
「何度訴えても聞く耳持ってくれなかったじゃん!!それに部活辞めたいって言った子には『ここで辞めたら内申下がって高校の推薦とれない』とか『学校にスマホ持ってる来てること先生にチクる』とか言って脅したじゃん」
「それは……」
思い返せば確かにそんなこともあった。
でも、あたしはただみんなで楽しくバスケがしたかっただけ。
結果的に中学最後の引退試合では格上の中学を破り市の大会では3位入賞を果たし県大会にまで進めたのだ。
それもこれも、全部あたしがみんなを引っ張ったからに他ならない。
すると砂羽は小さく頷いた。
「前に話したでしょ?中学時代、同じバスケ部で部長だった子」
「あぁ」
すると、友達が思い出したかのように声を上げてあたしを睨み付けた。
「砂羽がストレスで胃潰瘍になった原因つくったのってアンタか」
「胃潰瘍?」
「部員が足りないからっていう理由で絶対に部活を休めなくて、強制的に部活に参加させられて物凄く辛かったって砂羽いつも言ってた」
「なにそれ……」
中学時代は確かに一人も欠けることが許されないという状況だった。
でもそのおかげであたし達の絆は深まったんじゃない。
それなのにどうしてあたしを責めるような言い方をするの……?
「砂羽も他の子も病む寸前だったんだよ。アンタの押しつけのせいで」
「押しつけなんてしてない。ねぇ、砂羽。違うでしょ?誤解だって言ってよ」
あたしの言葉に砂羽はブンブンと首を横に振った。
「違くない!!体力だって気力だって全員咲綾と同じじゃないんだよ。努力しても同じようにできないことだってある。それをあの時、咲綾は許してくれなかったじゃない!!」
「なに言って……」
「引退して心底ほっとした。やっと鬼みたいなアンタから逃げられるって……。他の部員たちもみんな安堵してた。二度とアンタと関わらずにいられるって」
嘘だ……。そんなの嘘……。
「チームプレーって咲綾はいつもいってたけど、それを乱してたのは咲綾だよ。あたしは引退前に過労で何も食べられなくなって、優美は5キロも痩せた。他の部員だって追い詰められてボロボロだった。アンタ、知ってた!?」
「そんなのありえないよ。みんなで切磋琢磨してきたじゃん。そうでしょ?」
「そう思ってたのはアンタだけ。あたしたちがどんなに苦しんだか……」
砂羽の目が涙で潤む。
「だったらそのとき言ってくれたらよかったでしょ!?今さらそんなこと言われたって……」
「何度訴えても聞く耳持ってくれなかったじゃん!!それに部活辞めたいって言った子には『ここで辞めたら内申下がって高校の推薦とれない』とか『学校にスマホ持ってる来てること先生にチクる』とか言って脅したじゃん」
「それは……」
思い返せば確かにそんなこともあった。
でも、あたしはただみんなで楽しくバスケがしたかっただけ。
結果的に中学最後の引退試合では格上の中学を破り市の大会では3位入賞を果たし県大会にまで進めたのだ。
それもこれも、全部あたしがみんなを引っ張ったからに他ならない。