イジメ返し―連鎖する復讐―
「みんな、お疲れ様!桜南高校に勝つなんてすごいよ!!」

健闘を称えるあたしの声は届いているはずなのに、みんなは聞こえていないかのように何も言わない。

「ねぇ……」

「てかさ、桜南に勝ったら先生アイスおごってくれるって言ってたよね??」

「朝車の中で言ってたね!!帰りコンビニ寄ってもらわない?」

「いいね~!」

あたしの存在なんてまるでないみたいに無視を決め込む5人。

胃の奥がギュッと痛む。

どうして無視するの……?

悪口を言われるよりも存在を無視される方が100倍応える。

いつの間にか輪になっておしゃべりを始める5人。

あたしは5人のそばに背後霊のようにくっついて俯くことしかできなかった。
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