イジメ返し―連鎖する復讐―
「さっきから何言ってんのぉ？」

クスクスと笑った瑠偉。

思わず顔を持ちあげると、瑠偉があたしを見下ろしながら言った。

「なんであたしたちがアンタの頼みごとを聞いてあげないといけないわけぇ？」

「え……？」

「そもそもさぁ、こうなった原因をつくったのってだあれ？自分でしょ？折原先生に陰でコソコソ媚び売ってさぁ。先生に関係迫ろうとしたんじゃないの？」

「あたしが先生に関係を……？まさか。どうしてそんなことをする必要があるの……？」

「先生に相手にされないからって変態教師って罵るなんてホント最低。先生が可哀想」

「それは違う！！」

「何が違うって言うのよ」

あの日、人気のない場所に呼び出した先生はあたしに対して欲望を露にしていた。

それを拒否されると、翌日あたしをみんなの前でさらし者にした。

自分の意にそわない行動をとったあたしを見せしめにするために。

「先生は嘘をついてる……。あの日、先生はあたしに……」

そこまで口にすると吐き気が込み上げてきた。

あの日の記憶がフラッシュバックして眩暈が起きる。

「ま、まさか、先生がアンタに言い寄ったって言いたいの！？ねぇ、そうなの！？」

瑠偉が目を吊り上げた。

途端、あたしの顔面に思いっきり蹴りが入った。
< 63 / 252 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop