イジメ返し―連鎖する復讐―

「それにお前、ゲロ吐いた後片づけずに帰ったんだって？瑠偉ちゃんに片付けさせるとか最低だな！」

瑠偉に片づけさせる……？意味が分からない。瑠偉がそんなことするわけがない。

「ど、どういうこと……？」

「その言葉通りだろ！？女バスの子達、マジで可哀想なんだけど。お前、ちゃんと謝れよな！」

「えっ、えっ……」

頭の中が混乱する。

「えっ、えっ、じゃねぇよ！気持ちわりーな！！」

うまく答えられないあたしを見て、男子は吐き捨てるように言う。

昨日、確かにあたしは体育館倉庫でおう吐した。

でも、それはエマちゃんが手伝ってくれてちゃんと片づけた。

匂いが気になると言ったらエマちゃんが部室にあった消臭スプレーを持ってきてくれた。

倉庫を出るときにも匂いのチェックをしたし、全て綺麗に掃除をした。

それなのに、どうして。

それに、どうして瑠偉が掃除をしたことに……？