イジメ返し―連鎖する復讐―
「……えっ。ない。ない。ない!!」
エマと別れて体育館に戻りバッシュに履き替えようとしたとき、ハッとする。
母に買ってもらったバッシュが見当たらない。
頭の中が混乱する。パニック寸前になり靴下のままコートのわきにいる1年生に声をかける。
「ね、ねぇあそこにあったバッシュ知らない?」
「あー……見てません」
「そっか。ありがと」
体育館の中をくまなく探していると、どこからか痛いほどの視線を感じた。
そちらに顔を向けて目をむく。
休憩に入ったのか、水分補給をしながらノエルと瑠偉と海荷があたしを見て笑っていた。
あの3人だ。あの3人以外にこんなことをやりそうな人間はいない……!
3人の元へ向かう途中、足がもつれて転びそうになった。
その様子を見た3人がぎゃははははは!!と手を叩いてゲラゲラと笑う。
顔が真っ赤になる。
恥ずかしさよりも怒りが勝っていた。
「あたしのバッシュどこにあるの?」
聞くと、ノエルが眉間にしわを寄せた。
「は?そんなの知らないから。で、ビブスは洗ったの?」
「お願い、返して。あれは昨日お母さんにプレゼントされ―ー」
「ビブスは!?」
「あ、洗ったよ……」
ノエルの声にビクッと体を震わせる。
「つーか、アンタのバッシュなんてうちらが知るはずないでしょ!?」
「でも、ビブスを洗っている間になくなってて……」
「ゴチャゴチャうるせーな。他にも雑用があるんだから全部やっといてよね」
ノエルはプイっとあたしから顔を反らして瑠偉と海荷を引き連れて離れていく。
知っている。絶対にこの3人はあたしのバッシュを持っている。
核心はあるのに、それがどこにあるのか分からない。
あたしは体育館を飛び出した。外のトイレや水道、ごみ箱、体育館倉庫。
考え付くところ全部探したけれど、どこにもそれは見当たらない。
そんなこんなをしているうちに部活の終わりの時間になってしまった。
外は薄暗くなりこれ以上の捜索は無理だ。
トボトボと重たい気持ちを抱えながら体育館に入る。
エマと別れて体育館に戻りバッシュに履き替えようとしたとき、ハッとする。
母に買ってもらったバッシュが見当たらない。
頭の中が混乱する。パニック寸前になり靴下のままコートのわきにいる1年生に声をかける。
「ね、ねぇあそこにあったバッシュ知らない?」
「あー……見てません」
「そっか。ありがと」
体育館の中をくまなく探していると、どこからか痛いほどの視線を感じた。
そちらに顔を向けて目をむく。
休憩に入ったのか、水分補給をしながらノエルと瑠偉と海荷があたしを見て笑っていた。
あの3人だ。あの3人以外にこんなことをやりそうな人間はいない……!
3人の元へ向かう途中、足がもつれて転びそうになった。
その様子を見た3人がぎゃははははは!!と手を叩いてゲラゲラと笑う。
顔が真っ赤になる。
恥ずかしさよりも怒りが勝っていた。
「あたしのバッシュどこにあるの?」
聞くと、ノエルが眉間にしわを寄せた。
「は?そんなの知らないから。で、ビブスは洗ったの?」
「お願い、返して。あれは昨日お母さんにプレゼントされ―ー」
「ビブスは!?」
「あ、洗ったよ……」
ノエルの声にビクッと体を震わせる。
「つーか、アンタのバッシュなんてうちらが知るはずないでしょ!?」
「でも、ビブスを洗っている間になくなってて……」
「ゴチャゴチャうるせーな。他にも雑用があるんだから全部やっといてよね」
ノエルはプイっとあたしから顔を反らして瑠偉と海荷を引き連れて離れていく。
知っている。絶対にこの3人はあたしのバッシュを持っている。
核心はあるのに、それがどこにあるのか分からない。
あたしは体育館を飛び出した。外のトイレや水道、ごみ箱、体育館倉庫。
考え付くところ全部探したけれど、どこにもそれは見当たらない。
そんなこんなをしているうちに部活の終わりの時間になってしまった。
外は薄暗くなりこれ以上の捜索は無理だ。
トボトボと重たい気持ちを抱えながら体育館に入る。