🩸狂い切ったヴァンパイア🩸
そう言って、優しい笑みを浮かべて両手を広げる玲くん。

「玲、くんっ……」

「っ、ひゆ……?」

身体がふわふわする。

なぜだろう、玲くんにぎゅー、したいっ……。

やだよっ……キミにまで“依存”していくのは……。

でも、身体が、勝手に動く、の……。

「玲く……ぁ……」

歩けない……?

身体が、思うように動かない。

「……」

玲、くん……?

怖い顔をした玲くんが私に近寄ってきて、お姫様をする。

「動けないの?」

「動かない、の……」

「……蒼葉」

玲くんがなぜか蒼葉くんのことを呼ぶ。

「ふふっ、なぁに?」

「お前……」

とっても怒ってる玲くんに対して、にこにこしてる蒼葉くん。

「……ひゆ、僕、狂っちゃう」

「え……?」

「……コイツ、コロシテイイ?」

「れ、玲、くん……?」

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