🩸狂い切ったヴァンパイア🩸
彼氏
「はぁ、はぁ……」
息切れちゃったっ……。
「あ、おはよーひゆちゃん」
「あ、蒼葉くん」
伊佐美蒼葉(イセミアオバ)くん、おんなじクラスで、みんなにモテモテな存在だ。
だけと、最近、よく私に話しかけてくれる。
「おはよう……」
「どうしたの?元気ないし、息切れしてるよ?」
「あっ……実は……相談しても、いいかな」
「ふふっ、いいよ。うれしい」
そう言ってくれた蒼葉くんのお言葉に甘えさせてもらい、全てのことを話す。
「へー、つまりは、その後輩をどう回避するか、的な?」
「ま、まぁ、そう、なの、かな?」
ちゃ、ちゃんと伝わってるか不安っ……。
「……やっぱり、私は、れーちゃんのこと好きじゃないし、やめた方がいいんだと思うんだ」
「ははっ、吸血鬼だしね」
「?どう、いう、こと?」
「ううん、あ、じゃあ俺が彼氏役してあげようか?」
「へっ?」
ど、どういうことだろう。
「だーから、俺が彼氏役して、私には彼氏がいるから無理って断ればいいでしょ」
「あー!そういうことねっ……!で、でも、いいの?」
相談乗ってくれた上に、そんなことまではさすがに悪いよね。
「いいよ別に〜暇だし」
「ありがとうっ」
「あ、でも」
?、なんだろう?
「代わりに、連絡先交換してくれない?」
「えっ、あ、そんなことかぁ、いいよ」
そう言って、蒼葉くんと連絡先を交換した。
「いーい?実行するのは放課後、一緒に帰えろう?そしたら、きっとくるから、その、後輩」
「わ、わかった!」
そう言ってコクコクと頷いた。
*
放課後になり、蒼葉くんと共に家に帰る。
「ひ〜ゆ〜」
「っ!あ、蒼葉くんっ……」
れ、れーくんだ……。
「大丈夫、こんにちは」
そう言って優しい声で私を落ち着かせてくれた蒼葉くん。
「先輩誰ですか?」
「俺はひゆの彼氏の伊佐美蒼葉です、よろしく」
「え?彼氏……?浮気してたの、ひゆ」
「な、なんでそうなるの!」
わ、私いつのまにれーちゃんと、いや、玲くんと付き合ってたの!?
「俺の彼女なんですけど、浮気なんてしてないし」
「んー……でも、僕達婚約してるからなぁ。あ、じゃあ仕方ない」
そう言って不敵な笑みを浮かべた玲くん。
「伊佐美蒼葉、お前は本当にひゆの彼氏なのか?」
「……俺は彼氏ではありません、玲様どうぞひゆを」
「蒼葉くん!?」
ど、どうして……?
青葉くんはなにかに取り憑かれたかのように、急にそんなことを言い出す。
「じゃあ僕たち婚約するよね、ってかしてるもんね」
「や、やだっ……!ちがう……!してない……!あ、蒼葉くんになにしたの……?」
どんどんと恐怖が生まれて、ぷるぷる足がすくむ。
「ふふっ、言ったじゃん、上級吸血鬼なら洗脳することぐらいできるって」
「そ、そんなっ……!」
「安心して、ひゆのことは洗脳しない」
「え、えっと……」
へ、返事に困るっ……!
「ひゆを洗脳して、自分のことを好きにならせても、あんまり……嬉しくないんだよね」
切なく笑う玲くんに、胸が痛む。
な、なんでそんなっ……。
息切れちゃったっ……。
「あ、おはよーひゆちゃん」
「あ、蒼葉くん」
伊佐美蒼葉(イセミアオバ)くん、おんなじクラスで、みんなにモテモテな存在だ。
だけと、最近、よく私に話しかけてくれる。
「おはよう……」
「どうしたの?元気ないし、息切れしてるよ?」
「あっ……実は……相談しても、いいかな」
「ふふっ、いいよ。うれしい」
そう言ってくれた蒼葉くんのお言葉に甘えさせてもらい、全てのことを話す。
「へー、つまりは、その後輩をどう回避するか、的な?」
「ま、まぁ、そう、なの、かな?」
ちゃ、ちゃんと伝わってるか不安っ……。
「……やっぱり、私は、れーちゃんのこと好きじゃないし、やめた方がいいんだと思うんだ」
「ははっ、吸血鬼だしね」
「?どう、いう、こと?」
「ううん、あ、じゃあ俺が彼氏役してあげようか?」
「へっ?」
ど、どういうことだろう。
「だーから、俺が彼氏役して、私には彼氏がいるから無理って断ればいいでしょ」
「あー!そういうことねっ……!で、でも、いいの?」
相談乗ってくれた上に、そんなことまではさすがに悪いよね。
「いいよ別に〜暇だし」
「ありがとうっ」
「あ、でも」
?、なんだろう?
「代わりに、連絡先交換してくれない?」
「えっ、あ、そんなことかぁ、いいよ」
そう言って、蒼葉くんと連絡先を交換した。
「いーい?実行するのは放課後、一緒に帰えろう?そしたら、きっとくるから、その、後輩」
「わ、わかった!」
そう言ってコクコクと頷いた。
*
放課後になり、蒼葉くんと共に家に帰る。
「ひ〜ゆ〜」
「っ!あ、蒼葉くんっ……」
れ、れーくんだ……。
「大丈夫、こんにちは」
そう言って優しい声で私を落ち着かせてくれた蒼葉くん。
「先輩誰ですか?」
「俺はひゆの彼氏の伊佐美蒼葉です、よろしく」
「え?彼氏……?浮気してたの、ひゆ」
「な、なんでそうなるの!」
わ、私いつのまにれーちゃんと、いや、玲くんと付き合ってたの!?
「俺の彼女なんですけど、浮気なんてしてないし」
「んー……でも、僕達婚約してるからなぁ。あ、じゃあ仕方ない」
そう言って不敵な笑みを浮かべた玲くん。
「伊佐美蒼葉、お前は本当にひゆの彼氏なのか?」
「……俺は彼氏ではありません、玲様どうぞひゆを」
「蒼葉くん!?」
ど、どうして……?
青葉くんはなにかに取り憑かれたかのように、急にそんなことを言い出す。
「じゃあ僕たち婚約するよね、ってかしてるもんね」
「や、やだっ……!ちがう……!してない……!あ、蒼葉くんになにしたの……?」
どんどんと恐怖が生まれて、ぷるぷる足がすくむ。
「ふふっ、言ったじゃん、上級吸血鬼なら洗脳することぐらいできるって」
「そ、そんなっ……!」
「安心して、ひゆのことは洗脳しない」
「え、えっと……」
へ、返事に困るっ……!
「ひゆを洗脳して、自分のことを好きにならせても、あんまり……嬉しくないんだよね」
切なく笑う玲くんに、胸が痛む。
な、なんでそんなっ……。