🩸狂い切ったヴァンパイア🩸
「ほ、北条さん!お願いします!玲くんが……!」

「うーん。わかったよ。“今日のところは引いてあげる」

今日のところは……?

「もう二度とくるな。次来たら殺すからな」

「その時は僕も殺してあげる」

ふたりともにこにこと微笑んでいるけれど、目が全く笑ってはいなかった……。


それから北条さんは姿を消した。


「……玲くん、大丈夫……?」

「……うん。ありがとう」

ちゅっと優しくおでこにキスをしてくれた玲くん。


「ごめんね……カッコ悪い姿を見せて」

「カッコ悪くなんてないよ!玲くんはいつでもカッコいい……!」

「あはは、ありがとう」


そう言って優しく頭を撫でてくれる玲くんだけど……。

なんだか、余裕が無さそう……。
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