幽霊でも君を愛する
第十一章 種類
「君、名前は?」
「・・・えっと・・・
『ユキ』・・・だったかな?」
「そう、ユキちゃんか。
私は三楼。で、この子が私の彼女である『牡丹』」
私は、先程買っておいた炭酸水を2本、リュックから取り出して、一本を牡丹に渡した。器用にキャップを捻って中身を飲んでいる牡丹を見たユキちゃんは、声を上げて驚いていた。
それもそうだ、幽霊は基本、人間の様に『飲食』はできない。何故なら幽霊は栄養を必要としない。そもそも生命維持活動から解き放たれている存在だからだ。
もちろんそれは、牡丹自身も同じ事。でも彼女の場合、ユキちゃんとは違い、同じ種族でも『亜種』に分類される。恐らくユキちゃんは、その事を知らない。
牡丹が私の家を掃除できるのも、スマホを普通に操作できるのも、『亜種』だからこそ成し得る技。私も知った当時は、「そんなまさか」と言わざるを得なかった。
「例えばさ、ユキちゃん。
人間にも色々と『種類』があるでしょ。『黒人』とか『白人』とか、『アジア系』とか『イン
ド系』とか。」
「・・・まさかそれが、幽霊にも同じ事があると?」
「そう、そのまさか。
もっと分かりやすく言うと、現実世界に干渉できる霊もいれば、干渉できない霊もいるわけじ
ゃん。君は現実世界に『ある程度』干渉できるけど、牡丹程ではない。
でも、世の中にいる霊の中にも、現実世界に影響を与えられない種類もいるわけだ。」
「・・・えっと・・・
『ユキ』・・・だったかな?」
「そう、ユキちゃんか。
私は三楼。で、この子が私の彼女である『牡丹』」
私は、先程買っておいた炭酸水を2本、リュックから取り出して、一本を牡丹に渡した。器用にキャップを捻って中身を飲んでいる牡丹を見たユキちゃんは、声を上げて驚いていた。
それもそうだ、幽霊は基本、人間の様に『飲食』はできない。何故なら幽霊は栄養を必要としない。そもそも生命維持活動から解き放たれている存在だからだ。
もちろんそれは、牡丹自身も同じ事。でも彼女の場合、ユキちゃんとは違い、同じ種族でも『亜種』に分類される。恐らくユキちゃんは、その事を知らない。
牡丹が私の家を掃除できるのも、スマホを普通に操作できるのも、『亜種』だからこそ成し得る技。私も知った当時は、「そんなまさか」と言わざるを得なかった。
「例えばさ、ユキちゃん。
人間にも色々と『種類』があるでしょ。『黒人』とか『白人』とか、『アジア系』とか『イン
ド系』とか。」
「・・・まさかそれが、幽霊にも同じ事があると?」
「そう、そのまさか。
もっと分かりやすく言うと、現実世界に干渉できる霊もいれば、干渉できない霊もいるわけじ
ゃん。君は現実世界に『ある程度』干渉できるけど、牡丹程ではない。
でも、世の中にいる霊の中にも、現実世界に影響を与えられない種類もいるわけだ。」