狂ったのは？

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　一枚の画用紙を貼ったかのような水色の空には雲一つ浮かんでいない晴天だった。本来ならば私の心もこの空と同じ様に晴れやかなものだったはずが、彼氏からの連絡により曇天の様に沈んでいた。

「久しぶりに会いに来たのに、寝坊で遅刻なんてサイテー」

　私はポツリと呟いて周囲を見渡す。待ち合わせに選んだのは今日のメインでもある桜の花見だった。歩道の側には桜並木が続いており、ちょうど見頃となっている桜は青空の下で映えて見える。その下を楽しそうに眺める家族連れや、桜を背景に写真を撮るカップルがいる為、私は深くため息を吐いた。