狂ったのは?
 そう言って私は通話を切ると、小さく溜め息をついた。
 せっかくここまで辿り着いたのに、すぐに帰るなんて……。

「どうされました?」

 私の溜め息に気付いたハヤテさんが私の顔色を伺う。

「……彼氏から連絡がありまして、待ち合わせ場所に着いたから戻らないといけません」
「そうですか。すぐに引き返さないといけませんね」
< 23 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop