雨上がりの空を見上げたら

「何って、陽菜のクラスの奴らが、陽菜がお前に呼び出されて特別棟の方に行ったっていうから来てみただけだけど?」

でも更にもっと驚いたのは、翔飛が、今まで聞いたこともないほど低い声でそういい、

上崎くんを睨んだことだ。こんなに怒った翔飛は見たことがない。

「だとしても、翔飛には関係ないことだよな?」

「は?めっちゃ関係あるんだけど」

「なんでだよ」

「そんなの決まってんじゃん」

翔飛はそう言うと、私の肩を抱き寄せた。

突然のことに、まるで抱きしめられているようなその状況に、私の胸はドキドキとうるさい。

「コイツが、俺にとって特別な存在だから」

「…!?!?」

挙げ句の果て、更にとどめを刺すような一言を言われ、大きく胸が高鳴る。

と、特別な存在って!?

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