雨上がりの空を見上げたら


「は?振られた分際で何言ってんの?負け犬の遠吠えかよw」

上崎くんの一言に、胸がドクンと嫌な音を立てる。そうだ、私、振ったんだよね…

「だからじゃん」

私が苦く鋭い痛みに耐えていると、翔飛が意外な一言を言った。

びっくりして彼を見上げる。

「手に入らないものほど捕まえたくなる。俺は振られた分際だから、余計に陽菜を自分のものにしてーの。諦めようとしたけど無理だったんだ。だからもう絶対振り向かせてやるって決めたから。」
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