雨上がりの空を見上げたら


「何カッコつけてんだよ、この負け犬が」

「何言われたって構わねーよ、勝手に言ってろ。でも俺は、お前みたいに取っ替え引っ替え女子を捕まえて遊んでるような奴に陽菜は渡さない」

上崎くんが遊び人で、私もその対象にされそうだったって、そんな事実よりも、

翔飛の言うひとことひとことが優しすぎて、思わず泣いてしまいそうになる。

そうやって彼は、いつもいつも、自分を犠牲にしてまで誰かを守ろうとしてくれるの。

そういうところに、私は惹かれたんだよ。

あの頃の、私が好きだったままだ。

ズルいよ、そんなの、、、

必死で隠して鍵を掛けてるのに、どうして…

なんで何度ブロックしても、セキュリティを強くかけても、不正アクセスしてくるの?
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