雨上がりの空を見上げたら
翔飛がそう言った途端、急に上崎くんは大人しくなった。
「た、頼むっ!それだけは勘弁してくれ!お袋に心配かけたくないんだ」
「どうしようかなー」
「マジで勘弁してくれ!そ、それ以外ならなんでもいうこと聞くから!!」
「なら、今後一切、陽菜に関わんないでくれる?」
「わ、分かった!約束するよ、だから担任には…」
「言わねーよ。担任にいうと色々めんどいことになるし、俺自身、そんなに腹黒じゃねーから」
「助かった、マジでほんとに、ありがとうっ!それと、宮崎さんも、色々とごめん!」
「いや、私は全然!」
「それじゃ、俺はこれでっ!!」
言いたいことをまくし立てると、上崎くんは逃げるように去って行った。