雨上がりの空を見上げたら


その日の放課後、部活終わりに、校舎裏に翔飛を呼び出した。

校舎裏に来た彼は、いつも通りの笑顔で私を見てくる。

「どした?陽菜から呼び出してくれるとか珍しいじゃん」

「そうかもね」

あーあ、これから私は、翔飛に別れを切り出さないといけないのに…。

今も目の前の笑顔に胸がときめいてしまう。

大好きで、ホントに大好きで…

それなのに別れないといけないなんて、、、

「おい、陽菜?マジでなんかあった?!」

泣いちゃダメなのに、涙が止めどなく溢れてくる。

心配そうに手を伸ばしてくる彼の手を振り払って…

「えっ、陽菜…?」

あぁ、翔飛、ごめん、酷いことして、ごめんね…

「さわら…ないで」

「は…?ちょっ、ごめん俺、知らないうちに、何かしてた…?陽菜を嫌がらせるようなこと…」
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