【受賞&書籍化】高嶺の花扱いされる悪役令嬢ですが、本音はめちゃくちゃ恋したい
頬を紅潮させて手紙を読み返すマリアを、ジルは微笑ましく見つめる。
「レイノルド王子殿下が筆まめな方だとは思いませんでした。〝悪辣王子〟というくらいですから、マリアヴェーラ様が手紙を送っても捨て置かれているものとばかり」
「筆まめな方ではなくてよ。返事が早いのは、わたくしを喜ばせようとしてくださるの」
マリアが手紙を送ると、二日と経たずに返事が来る。マリアも負けじとすぐに返事を書くので、文通のようになっていた。
返事がすぐに来たら誰だって嬉しい。可愛らしいデザインのレターセットを使ってくれるのもそうだ。
マリアを喜ばせたいという心配りを、手紙のあちこちから感じる。
「レイノルド様は、わたくしがどんなことで嬉しくなるのか、ちゃんと見てくださるの。わたくし、レイノルド様となら、本物の恋ができる気がするわ……」
「レイノルド王子殿下が筆まめな方だとは思いませんでした。〝悪辣王子〟というくらいですから、マリアヴェーラ様が手紙を送っても捨て置かれているものとばかり」
「筆まめな方ではなくてよ。返事が早いのは、わたくしを喜ばせようとしてくださるの」
マリアが手紙を送ると、二日と経たずに返事が来る。マリアも負けじとすぐに返事を書くので、文通のようになっていた。
返事がすぐに来たら誰だって嬉しい。可愛らしいデザインのレターセットを使ってくれるのもそうだ。
マリアを喜ばせたいという心配りを、手紙のあちこちから感じる。
「レイノルド様は、わたくしがどんなことで嬉しくなるのか、ちゃんと見てくださるの。わたくし、レイノルド様となら、本物の恋ができる気がするわ……」