【受賞&書籍化】高嶺の花扱いされる悪役令嬢ですが、本音はめちゃくちゃ恋したい
11話 ねぼすけの添寝未遂
そよそよと風が肌を撫でる。
暑くも寒くもない心地良い空気感に、マリアはふっと目蓋を開けた。見慣れない天井が広がっていたので、小首を傾げる。
(ここは、どこかしら……?)
朝日が差し込む窓を見ると、スツールに腰かけて腕を組んだレイノルドが、壁にもたれかかるように眠っていた。
起き上がって駆け寄ろうとしたマリアは、布団に足を取られて転びかけた。
「きゃっ」
傾いだ体を、ガシリと抱き止められる。
「いきなり起き上がるな。怪我でもしたらどうする」
起き抜けに助けてくれたレイノルドは、マリアを持ち上げるようにして、ベッドに座らせる。
暑くも寒くもない心地良い空気感に、マリアはふっと目蓋を開けた。見慣れない天井が広がっていたので、小首を傾げる。
(ここは、どこかしら……?)
朝日が差し込む窓を見ると、スツールに腰かけて腕を組んだレイノルドが、壁にもたれかかるように眠っていた。
起き上がって駆け寄ろうとしたマリアは、布団に足を取られて転びかけた。
「きゃっ」
傾いだ体を、ガシリと抱き止められる。
「いきなり起き上がるな。怪我でもしたらどうする」
起き抜けに助けてくれたレイノルドは、マリアを持ち上げるようにして、ベッドに座らせる。