【受賞&書籍化】高嶺の花扱いされる悪役令嬢ですが、本音はめちゃくちゃ恋したい
パーマシーは、なぜか勝ち誇ったように鼻の下をこすった。
「一人娘のプリシラ様が第一王子の恋人なんだ。そのくらい簡単だろう!」
「恋人に言われて、アルフレッド様が国の方針を変えるなんてこと……」
ない、とは言えない。現に、彼は幼い頃からそばにいたマリアより、ぽっと出のプリシラに鞍替えした。彼の判断には、共にいた年月や責任の有無はともなわない。
(アルフレッド様は、いつもご自分のことばかりだったわね)
気持ちが動けば、それだけで何もかもを変えてしまう。
マリアとの婚約破棄においては、母である王妃に謝罪までさせているが、果たして彼は反省しているだろうか。
(していないでしょう。だって、相手はわたくし。アルフレッド様にとっては、どうなったっていい相手だったのだもの――)
「はっ。くだらねえ」
「一人娘のプリシラ様が第一王子の恋人なんだ。そのくらい簡単だろう!」
「恋人に言われて、アルフレッド様が国の方針を変えるなんてこと……」
ない、とは言えない。現に、彼は幼い頃からそばにいたマリアより、ぽっと出のプリシラに鞍替えした。彼の判断には、共にいた年月や責任の有無はともなわない。
(アルフレッド様は、いつもご自分のことばかりだったわね)
気持ちが動けば、それだけで何もかもを変えてしまう。
マリアとの婚約破棄においては、母である王妃に謝罪までさせているが、果たして彼は反省しているだろうか。
(していないでしょう。だって、相手はわたくし。アルフレッド様にとっては、どうなったっていい相手だったのだもの――)
「はっ。くだらねえ」