私だけの特別な時間。
私は、ただ先生と話すだけで満足。
そう思っていた、が……どうしても思ってしまうこと。
“もっと”って。
もっと話したいし、もっと近づきたい。
欲がとまらなくなる。
この恋は、いけないものだとわかっているのに。
第一、先生は私のことをただの生徒だとしか思っていない。
告白しても、フラれることはわかっている。
先生と生徒の恋なんてうまくいきっこない。
うまくいくのは、マンガや小説、ドラマの中でだけ。
わかっている、この恋を諦めなくちゃいけないって。
それでも、私は卒業式まで柴田先生を諦めることができなかった。
先生、私が告白したらどんな顔しますか?
そんなことをしたらもう、二度と話してくれませんか?
想いを伝えたい、けどその気持ちを飲み込んで。
「柴田先生!最後に写真撮ってください!」
先生に声をかけて、最後にツーショット写真を撮った。
「卒業おめでとう。高橋は生徒会の仕事も、授業も真面目に取り組む超優秀な生徒だったよ」
柴田先生が、笑顔で言ったこと。