むすんで、ひらいて、恋をして
表の顔と裏の顔
王女VS王子?
窓からそよぐ風に、髪がふわりとなびく。
春の訪れを頬で感じて、うすく目を閉じながら……
今夜の夕飯はがっつりとかつ丼が食べたいなあ、なんて思っている私は、
高校1年、春宮アリス。
「おい、春宮さん、見てみろよ」
「くーっ。ホント、絵になるよな」
「お嬢様っていうのは、春宮さんみたいな人のことを言うんだろうな」
後ろの席から聞こえてくるひそひそ声。
しっかりと聞き耳を立てながら、なにも聞こえていないふりをして、小首をかしげて微笑んでみる。
「お、おいっ、マジで麗しすぎるだろ、あの笑顔」
「すげえよな、授業中にあんなふるまいができるなんて!」
「無意識ってとこが、すげえっ!」
見かけ倒しで、嘘ついてごめんなさい。
ど庶民の春宮アリス、高校一年生です。
庶民であることがバレたら秒で散る、残念な高校生活を送っています。
「ねえ、ねえ、アリス。今週末、やっぱり無理そう?」
ふわりふわりと長い髪を揺らして鈴原あゆみちゃんがやって来る。
春の訪れを頬で感じて、うすく目を閉じながら……
今夜の夕飯はがっつりとかつ丼が食べたいなあ、なんて思っている私は、
高校1年、春宮アリス。
「おい、春宮さん、見てみろよ」
「くーっ。ホント、絵になるよな」
「お嬢様っていうのは、春宮さんみたいな人のことを言うんだろうな」
後ろの席から聞こえてくるひそひそ声。
しっかりと聞き耳を立てながら、なにも聞こえていないふりをして、小首をかしげて微笑んでみる。
「お、おいっ、マジで麗しすぎるだろ、あの笑顔」
「すげえよな、授業中にあんなふるまいができるなんて!」
「無意識ってとこが、すげえっ!」
見かけ倒しで、嘘ついてごめんなさい。
ど庶民の春宮アリス、高校一年生です。
庶民であることがバレたら秒で散る、残念な高校生活を送っています。
「ねえ、ねえ、アリス。今週末、やっぱり無理そう?」
ふわりふわりと長い髪を揺らして鈴原あゆみちゃんがやって来る。
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