むすんで、ひらいて、恋をして
「由衣、気にしないほうがいいよっ。ほら、私たちが二人そろうと、他の男子にひがまれちゃうからっ。上谷くん、恥ずかしかったんだよっ」



鈴木をフォローするために……というよりは、本気でそう思ってそうな蛭沼が怖い。



「は? もともと、上谷君なんてタイプじゃなかったし! こっちから願いさげだしっ!」



鈴木由衣が怒り狂って、教室から出て行った。



鈴木由衣は、蛭沼よりは理解力が高いらしい。



それにしても……。



なんだろな、この茶番。



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