むすんで、ひらいて、恋をして
手をつなごうとした……なんて、変な誤解して、弟にトキめいたりしたら、そんな下心、死罪に値するからっ!



莉生がそんな下心で、手を差し出すはずがないのにっ!



「ほら、行くぞ」



「う、うん」



先を歩く莉生の背中を追いかける。



……莉生、背、高いな。



足、長い。



モデルさんみたい……。



朝陽に負けずに、キラキラと輝いている莉生をぼんやりと見つめていると。



「あっ」



振り向いた莉生と目が合って、どきりっ。



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