むすんで、ひらいて、恋をして
学校までは、一緒に行かないはずだったのに!



動揺しすぎて、莉生とバラけるタイミングを完全に失っていた!



ものすごく注目を浴びているものの、私と莉生が一緒に登校していることがあまりに想定外だったのか、だれも声をかけてこない。



遠巻きに見つめられて、張りつめる謎の緊張感。



って、私だって、どうして、こんなことになってるのか、教えてもらいたいくらいでっ!



莉生は、まわりの視線なんて全く気にすることなく、涼しい顔して上履きに履き替えて、まっすぐに私の教室へと向かおうとしている。



そんな莉生をぐぐっと引き留める。



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