むすんで、ひらいて、恋をして
「アリス、大丈夫か?」



心配そうに瞳を揺らす莉生。



そのキレイな横顔に、一瞬、見惚れてハッとする。



し、しっかり、自分‼



気合を入れるために、両手で頬っぺたをパンっと打つと、ぎょっと莉生が振り返る。



「……アリス、マジで大丈夫?」



「うん♡」



にっこりと、お嬢様風美少女の笑顔をみせると莉生が凍りつく。



だ、だめだ。



莉生が、怯えてる……。




「い、いや、まあ、大丈夫ならいいけど。正直、不安」



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