むすんで、ひらいて、恋をして
「どうしたの、莉生? 顔色悪いけど」



「いや、ちょっと、煩悩と理性が会議中っていうか。処罰の対象っていうか」



「は……? 相変わらず大変そうだね、いろいろ」



「アリスには言われたくない」



俺の心臓がやばいのは、アリスのせいだし。



アリスが可愛すぎるのが悪いし。



「でもね、莉生がいてくれて嬉しいよ」



ふわっと笑ってそう言ったアリスに、心臓を撃ち抜かれ。



なんか、もう、アリスのことが好きでたまらない。



「……あのさ、俺はアリスにとってどんな存在?」



隣に座るアリスに、思わずつぶやいていた。



少しはアリスの支えになれてんのかな……。



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