むすんで、ひらいて、恋をして
「急に不機嫌になるとか、莉生は子どもだなあ」



くすくす笑ってるアリスにため息。



はあ。



アリスが、可愛いくてしんどい。



「アリスが子供なんだよ」



すると、体を起こしたアリスがじっと俺を見つめる。



「ねえ、莉生。もし、私たちが姉弟じゃなかったら、どうする?」



「どうするって」



……速攻、告る。



それで、ほかの男蹴散らして。



誰よりもアリスの近くで、アリスを守る。



それで、アリスのことを世界一、幸せにする。



……なんて、言えないし。



「どうしたんだよ、突然」



「ううん、なんでもないよ」



急になにかを考えはじめたアリス。



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