むすんで、ひらいて、恋をして
「私たち、どうしたらいいんだろうね……」



もしかしたら、結婚してないかも……って疑ってはいたけど、その後のことは全然考えていなかった。



まさかって気持ちの方が、強かったし。



『もし水島くんが姉弟じゃなかったら、どうする?』



あゆみちゃんの言葉が頭のなかでぐるぐるまわる。



怖くて、とてもじゃないけど莉生に気持ちを伝えることなんて、できない。



それなのに、こうしてふたりきりになるだけで、心臓がドキドキしはじめて大変なことになっていて。



もう、頭と心がバラバラ。



それに、もし万が一、私が莉生に告白したとしても……冗談だと思われて、笑われて終わる気がする。



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