むすんで、ひらいて、恋をして
翌日、ほとんど眠れないまま無理して登校したけれど、さすがに具合が悪くなって、早退することにした。



「アリス、顔色悪いけど一人で帰れる?」



「うん、最近、こんなことばっかりでごめんね。連休中にしっかりと休んでおくねっ」



あゆみちゃんに伝えて、学校をあとにした。



はあ。



莉生、どこにいるんだろう……



とぼとぼと家に向かい、ガチャっと家の扉を開けたところで。



「……莉生?」



「……アリス、なんで?」



大きく目を見開いた莉生が、息をのんで動きを止める。



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