なないろ。-short stories-
お母さん、お父さん…今までごめんなさい…
震える指でペンを置く。
『 またね 』
私の最後の嘘
東の空が薄っすらと太陽の光に照らされる午前4:00。
足音を立てないように最新の注意を払って玄関に向かう。
新調したカッターは忘れずに。
いつものスニーカー、踵を潰して走り出した。
目指すは海、永遠の闇
私の代わりなんて幾らでも居る。
『愛されたい』
こぼれ落ちたエゴは誰にも聞こえない。聞かせない。