7歳の侯爵夫人
「忘れていたわけではないのだが…、殿下とコニーには、10年以上にも及ぶ歴史があるのだな。俺がこんなことを言える立場じゃないのはわかっているが…、今俺は、どうしようもなく、殿下に嫉妬している。俺の知らないコニーの時間を知っている殿下が、心の底から嫉しいんだ」
自嘲気味に笑うオレリアンに、リアは苦笑した。
「立場とは何ですか、旦那様。貴方は今コニー様の御夫君で、奥様が慕っている唯一の立場にある方です。王太子とはいえ、あんな理不尽なことを言わせておいていいのですか?奥様をしっかり守ってくださいませ、旦那様」
キリリと見上げたリアに、オレリアンは眉尻を下げた。
「ああ、そうだな」
王太子の言い分は、理不尽この上ないものだった。
オレリアンからコンスタンスを取り上げ側妃にするなどと、あまりにも酷い話だった。
「コニーは俺の唯一の妻だ。何と言われようと手離すことはない」
宣言するようにリアに告げると、リアもそんなオレリアンを見上げて微笑んだ。
「ええ。では早く奥様の元に戻って差し上げませ。目を覚まされたら大変ですよ」
「ああ。コニーは俺がいないと眠りが浅いからな」
オレリアンはリアに笑って頷くと、執務室を出て寝室に向かった。
愛おしい妻を抱きしめて眠るために。
自嘲気味に笑うオレリアンに、リアは苦笑した。
「立場とは何ですか、旦那様。貴方は今コニー様の御夫君で、奥様が慕っている唯一の立場にある方です。王太子とはいえ、あんな理不尽なことを言わせておいていいのですか?奥様をしっかり守ってくださいませ、旦那様」
キリリと見上げたリアに、オレリアンは眉尻を下げた。
「ああ、そうだな」
王太子の言い分は、理不尽この上ないものだった。
オレリアンからコンスタンスを取り上げ側妃にするなどと、あまりにも酷い話だった。
「コニーは俺の唯一の妻だ。何と言われようと手離すことはない」
宣言するようにリアに告げると、リアもそんなオレリアンを見上げて微笑んだ。
「ええ。では早く奥様の元に戻って差し上げませ。目を覚まされたら大変ですよ」
「ああ。コニーは俺がいないと眠りが浅いからな」
オレリアンはリアに笑って頷くと、執務室を出て寝室に向かった。
愛おしい妻を抱きしめて眠るために。