7歳の侯爵夫人
「…コニーからだ…」
「ああ。ルーデル公爵家の使いの者だったからな」
封筒から便箋を取り出してサッと目を走らせたオレリアンは、それをそのままダレルに手渡した。
「やはり酔っているらしい。明日、コニーが俺に会いに来ると書いてある」
「失礼…。ああ、そうみたいだな」
手紙には、明日、コンスタンスが兄エリアスと共にヒース侯爵邸を訪ねたいと書いてある。
「ふっ…、いよいよ離縁の相談か」
窓から月を見上げ、オレリアンは呟いた。
この2ヶ月以上対面を拒否していた彼女が突然会いに来るなどと、離縁の話以外考えられない。
「…そうとは書いてないが…」
「書類上の夫というだけで赤の他人なんだ。そんな男と会う理由なんて、1つしかないだろう」
コンスタンスが15歳の少女として目覚めた日から、いつかこんな日が来ることは予想していた。
それでも奇跡が起きるかと毎日花を贈るなどして足掻いてみたが、無駄だったようだ。
ただ、コンスタンスはオレリアンの話題だけで頭痛を起こしたというのに訪ねて来たりして平気なのだろうか。
それでも、彼女は彼女なりのケジメをつけに来るのかもしれない。
「会うのは最後になるかもしれないんだ。俺も、無様な姿は見せられないな」
オレリアンは立ち上がると、だらしなく着崩していた襟元を抑えた。
「ああ。ルーデル公爵家の使いの者だったからな」
封筒から便箋を取り出してサッと目を走らせたオレリアンは、それをそのままダレルに手渡した。
「やはり酔っているらしい。明日、コニーが俺に会いに来ると書いてある」
「失礼…。ああ、そうみたいだな」
手紙には、明日、コンスタンスが兄エリアスと共にヒース侯爵邸を訪ねたいと書いてある。
「ふっ…、いよいよ離縁の相談か」
窓から月を見上げ、オレリアンは呟いた。
この2ヶ月以上対面を拒否していた彼女が突然会いに来るなどと、離縁の話以外考えられない。
「…そうとは書いてないが…」
「書類上の夫というだけで赤の他人なんだ。そんな男と会う理由なんて、1つしかないだろう」
コンスタンスが15歳の少女として目覚めた日から、いつかこんな日が来ることは予想していた。
それでも奇跡が起きるかと毎日花を贈るなどして足掻いてみたが、無駄だったようだ。
ただ、コンスタンスはオレリアンの話題だけで頭痛を起こしたというのに訪ねて来たりして平気なのだろうか。
それでも、彼女は彼女なりのケジメをつけに来るのかもしれない。
「会うのは最後になるかもしれないんだ。俺も、無様な姿は見せられないな」
オレリアンは立ち上がると、だらしなく着崩していた襟元を抑えた。