7歳の侯爵夫人
オレリアンはソファから立ち上がると、コンスタンスの前に移動した。
驚いたコンスタンスが立ち上がろうとするのを押し留め、その前に跪く。
「私の心は最初から決まっています。貴女が私の隣を選んでくれるなら、私はその座を死守するでしょう。もし、許されるなら…、出来ることなら…、私は貴女と死がお互いを分かつまで、共にあることを望みます。コンスタンス、どうか私のところへ戻って来てください」
目の前に差し伸べられた手を見て、コンスタンスは戸惑った。
これほど真摯に、真っ直ぐに想いを伝えられたのは初めてだったから。
「私は貴方と夫婦だったことを何一つ覚えていないのですよ?それでも貴方は私を妻に望んでくださるのですか?」
「王族や貴族なら、結婚式で初めて顔を合わせる夫婦だっています。私たちも、これから始めればいいでしょう?だったらまずは、婚約者から始めてみませんか?」
「婚約者…、ですか?結婚しているのに?」
「ええ、結婚していることはひとまずおいておきましょう。私とお付き合いしてください、コンスタンス嬢」
コンスタンスは、自分を真摯に見上げる蒼い目を見つめた。
その目はいつか見た深い湖のような澄んだ蒼色で、コンスタンスはそれを知っているような気がした。
「はい、よろしくお願い致します」
コンスタンスが差し出された手の上に自分の手をのせると、オレリアンは柔らかな笑顔を見せた。
その笑顔も、コンスタンスは知っているような気がした。
驚いたコンスタンスが立ち上がろうとするのを押し留め、その前に跪く。
「私の心は最初から決まっています。貴女が私の隣を選んでくれるなら、私はその座を死守するでしょう。もし、許されるなら…、出来ることなら…、私は貴女と死がお互いを分かつまで、共にあることを望みます。コンスタンス、どうか私のところへ戻って来てください」
目の前に差し伸べられた手を見て、コンスタンスは戸惑った。
これほど真摯に、真っ直ぐに想いを伝えられたのは初めてだったから。
「私は貴方と夫婦だったことを何一つ覚えていないのですよ?それでも貴方は私を妻に望んでくださるのですか?」
「王族や貴族なら、結婚式で初めて顔を合わせる夫婦だっています。私たちも、これから始めればいいでしょう?だったらまずは、婚約者から始めてみませんか?」
「婚約者…、ですか?結婚しているのに?」
「ええ、結婚していることはひとまずおいておきましょう。私とお付き合いしてください、コンスタンス嬢」
コンスタンスは、自分を真摯に見上げる蒼い目を見つめた。
その目はいつか見た深い湖のような澄んだ蒼色で、コンスタンスはそれを知っているような気がした。
「はい、よろしくお願い致します」
コンスタンスが差し出された手の上に自分の手をのせると、オレリアンは柔らかな笑顔を見せた。
その笑顔も、コンスタンスは知っているような気がした。