7歳の侯爵夫人
6
次の非番の日は、2人で庭のガゼボに腰掛け、お茶と会話を楽しもうということになった。
時々オレリアンはコンスタンスに「頭痛はしないか、気分は悪くならないか」と心配そうに尋ねてくる。
しかしこうして毎日顔を合わせるようになってからコンスタンスの頭痛は全く起きず、オレリアンは密かに安堵していた。
「ワン!ワン!」
今日は庭で放されていたフィルが、オレリアンを見つけて駆け寄ってきた。
彼に以前遊んでもらっていたのを覚えているのだろう。
「ああ、侯爵様はフィルを知っているのですよね?」
「ええ。彼も私を覚えていてくれたようですね」
オレリアンは飛びついてくるフィルに目を細め、ワシャワシャとその体を撫で回し、抱きしめた。
フィルは千切れんばかりに尻尾を振っている。
たしかに最近ずっと部屋に引きこもっていたコンスタンスはフィルと遊んでやることもなかったが、それでも主人である自分を差し置いてオレリアンに飛びつくとは、ちょっと複雑である。
一方オレリアンも、フィルが王太子からコンスタンスへのプレゼントだと知って少々複雑な気持ちがある。
だが、フィルには罪が無い。
時々オレリアンはコンスタンスに「頭痛はしないか、気分は悪くならないか」と心配そうに尋ねてくる。
しかしこうして毎日顔を合わせるようになってからコンスタンスの頭痛は全く起きず、オレリアンは密かに安堵していた。
「ワン!ワン!」
今日は庭で放されていたフィルが、オレリアンを見つけて駆け寄ってきた。
彼に以前遊んでもらっていたのを覚えているのだろう。
「ああ、侯爵様はフィルを知っているのですよね?」
「ええ。彼も私を覚えていてくれたようですね」
オレリアンは飛びついてくるフィルに目を細め、ワシャワシャとその体を撫で回し、抱きしめた。
フィルは千切れんばかりに尻尾を振っている。
たしかに最近ずっと部屋に引きこもっていたコンスタンスはフィルと遊んでやることもなかったが、それでも主人である自分を差し置いてオレリアンに飛びつくとは、ちょっと複雑である。
一方オレリアンも、フィルが王太子からコンスタンスへのプレゼントだと知って少々複雑な気持ちがある。
だが、フィルには罪が無い。