7歳の侯爵夫人
3
コンスタンスが案内された部屋は、彼女がお妃教育で王宮に通っていた当時に使用していた部屋だった。
婚約者であるコンスタンスのために設えられた美しい部屋であり、泊まったことはないが、勉強の合間に休んだり、王太子と会話を楽しんだ部屋だ。
部屋の中は当時よりさらに豪奢な装飾品で溢れ、美しく飾り立てられている。
その部屋で、王妃は待っていた。
かつては未来の義母とも慕った王妃だが、今は王妃と一介の貴族である。
コンスタンスは部屋に入ると優雅なカーテシーの姿勢をとった。
王妃から声がかかるまで、頭は下げたままである。
「お久しぶりね、コンスタンス」
「王妃様、ご機嫌麗しゅうございます。本日はお目にかかれて本当に、」
「肩苦しい挨拶はいいわ。ああ、会いたかったわ、コンスタンス」
王妃はそう言うなり、コンスタンスに抱きついてきた。
「王妃様、あの、」
「可哀想に!早く助けてあげられなくてごめんなさいね!」
「…色々ご心配をおかけして申し訳ありませんでした」
コンスタンスは王妃の腕の中で、そう謝った。
王妃が彼女を心配していたというのは事実なのだろうから。
顔を上げると、王妃の目には懐かしさと親しみがこもっているようにも思える。
だが、まずは色々誤解をしていそうな王妃の誤解を解かなくてはいけないと思う。
婚約者であるコンスタンスのために設えられた美しい部屋であり、泊まったことはないが、勉強の合間に休んだり、王太子と会話を楽しんだ部屋だ。
部屋の中は当時よりさらに豪奢な装飾品で溢れ、美しく飾り立てられている。
その部屋で、王妃は待っていた。
かつては未来の義母とも慕った王妃だが、今は王妃と一介の貴族である。
コンスタンスは部屋に入ると優雅なカーテシーの姿勢をとった。
王妃から声がかかるまで、頭は下げたままである。
「お久しぶりね、コンスタンス」
「王妃様、ご機嫌麗しゅうございます。本日はお目にかかれて本当に、」
「肩苦しい挨拶はいいわ。ああ、会いたかったわ、コンスタンス」
王妃はそう言うなり、コンスタンスに抱きついてきた。
「王妃様、あの、」
「可哀想に!早く助けてあげられなくてごめんなさいね!」
「…色々ご心配をおかけして申し訳ありませんでした」
コンスタンスは王妃の腕の中で、そう謝った。
王妃が彼女を心配していたというのは事実なのだろうから。
顔を上げると、王妃の目には懐かしさと親しみがこもっているようにも思える。
だが、まずは色々誤解をしていそうな王妃の誤解を解かなくてはいけないと思う。