7歳の侯爵夫人
2
セリーヌとは、俺が見習い騎士に成り立ての頃に出会ってからの付き合いだ。
彼女が乗っていた馬車が脱輪して困っているところに偶然通りかかり手助けした、というなんともベタな出会いだった。
彼女は少々気が強いが明るく陽気な人で、俺はそんな彼女に惹かれ、かなり早い段階で結婚を決意したように思う。
彼女も俺を好いてくれ、俺たちは上手くいっていたのだ、あの頃までは。
伯爵家を継いで忙しくなった俺だが、それでも忙しい中都合をつけてなんとかセリーヌに会う時間を作っていた。
だが、彼女には物足りなかったらしい。
彼女からしてみれば、会いたい時に会えず、しかもなかなか結婚を言い出さない俺に焦れていたのだろう。
とにかく、義父の喪が明けるまでは色々待って欲しいとばかり言っていたから。
それに、俺の義母になった元伯爵夫人カレンは、セリーヌが男爵家の娘であることに難色を示していた。
不釣り合いだなどともっともらしい理由をつけてはいたが、ただ俺を自分の元に囲いたかっただけかもしれないが。
セリーヌに会えば嫌味を言ったり嫌がらせをし、彼女の両親をも貶めるようなことを平気で言っていたらしい。
そして、義母と俺が、まるで男女の関係であるかのようなことも匂わせながら。
彼女が乗っていた馬車が脱輪して困っているところに偶然通りかかり手助けした、というなんともベタな出会いだった。
彼女は少々気が強いが明るく陽気な人で、俺はそんな彼女に惹かれ、かなり早い段階で結婚を決意したように思う。
彼女も俺を好いてくれ、俺たちは上手くいっていたのだ、あの頃までは。
伯爵家を継いで忙しくなった俺だが、それでも忙しい中都合をつけてなんとかセリーヌに会う時間を作っていた。
だが、彼女には物足りなかったらしい。
彼女からしてみれば、会いたい時に会えず、しかもなかなか結婚を言い出さない俺に焦れていたのだろう。
とにかく、義父の喪が明けるまでは色々待って欲しいとばかり言っていたから。
それに、俺の義母になった元伯爵夫人カレンは、セリーヌが男爵家の娘であることに難色を示していた。
不釣り合いだなどともっともらしい理由をつけてはいたが、ただ俺を自分の元に囲いたかっただけかもしれないが。
セリーヌに会えば嫌味を言ったり嫌がらせをし、彼女の両親をも貶めるようなことを平気で言っていたらしい。
そして、義母と俺が、まるで男女の関係であるかのようなことも匂わせながら。