7歳の侯爵夫人
そんな、一生関わらずに生きていくはずだった2人に王家から縁談が持ち込まれたのは、王妃様が画策したからだという。
まさか王妃様がおおっぴらに動くことは出来なかったが、縁談は水面下で、義母カレンをも排除して、ものすごいスピードで進められていた。
破談の原因の非がコンスタンスに全くない以上、なるべく王太子より先に彼女を結婚させたいとの、王妃様の想いからである。
当然これから迎え入れる隣国の王女への配慮もあっただろう。
国内の貴族で年齢が釣り合い、政治的背景がなく、婚約者もいない男ー。
それが、俺に白羽の矢が立った理由。
王太子との婚約が解消された令嬢と、少し前まで爵位も持たなかった一介の騎士が、ただ王家の面目を保つために娶せられたものである。
俺にとってこの縁談は王命であり、拒否出来ぬもの。
了承した途端俺は侯爵に叙爵されるなど、当事者を置き去りにことは進んでいたが、もう俺はなるようになれといった気持ちだった。
俺自身将来を誓った恋人に去られたばかりで、この縁談はお互いの傷を舐め合うだけのものだ…、と認識していたからだ。
まさか王妃様がおおっぴらに動くことは出来なかったが、縁談は水面下で、義母カレンをも排除して、ものすごいスピードで進められていた。
破談の原因の非がコンスタンスに全くない以上、なるべく王太子より先に彼女を結婚させたいとの、王妃様の想いからである。
当然これから迎え入れる隣国の王女への配慮もあっただろう。
国内の貴族で年齢が釣り合い、政治的背景がなく、婚約者もいない男ー。
それが、俺に白羽の矢が立った理由。
王太子との婚約が解消された令嬢と、少し前まで爵位も持たなかった一介の騎士が、ただ王家の面目を保つために娶せられたものである。
俺にとってこの縁談は王命であり、拒否出来ぬもの。
了承した途端俺は侯爵に叙爵されるなど、当事者を置き去りにことは進んでいたが、もう俺はなるようになれといった気持ちだった。
俺自身将来を誓った恋人に去られたばかりで、この縁談はお互いの傷を舐め合うだけのものだ…、と認識していたからだ。