未来の種ーafter storyー
『ね、どっちだったの?』
「男の子だよ。」
《かせっ》という声が聞こえる。
『男かー! 優、よかったな!』
「うん。すっごく小さくて、可愛かった。」
『会えたのか⁉︎ 』
「ガラス越しにだけど、会えたよ。
今からそっちに行くよ。写真も撮ったから。」
『ああ、待ってるぞ。』
俺は藤田家にも電話を入れて、そのまま実家へ行くことにした。
◇
「ほら、これだよ。」
ガラス越しに30枚は撮った写真を、2人に見せる。
「うわ! 可愛い〜〜!
本当に産まれたてって感じね。」
「ああ、小さいな。
本当に産まれたんだなぁ…」
いつもふざけたことばかり言う父が、少し涙ぐんでいるようだ。
「それで、ミイちゃんの様子は?
無事なのよね?」
「もちろん。出てきた時は麻酔が効いてたけど、ちゃんと話ができた。
俺よりずっとしっかりしてたよ。」
「ミイちゃん、偉いわねぇ…。」
「赤ちゃんが出てくるまでは、すぐだったんだ。中に入って30分くらいで『産まれましたよ、男の子です。』って、看護師さんが知らせに来てくれたから。
でも、それからの方が長かったかな。
ずっと待ってたら、美衣子が出てきた。」
「男の子だよ。」
《かせっ》という声が聞こえる。
『男かー! 優、よかったな!』
「うん。すっごく小さくて、可愛かった。」
『会えたのか⁉︎ 』
「ガラス越しにだけど、会えたよ。
今からそっちに行くよ。写真も撮ったから。」
『ああ、待ってるぞ。』
俺は藤田家にも電話を入れて、そのまま実家へ行くことにした。
◇
「ほら、これだよ。」
ガラス越しに30枚は撮った写真を、2人に見せる。
「うわ! 可愛い〜〜!
本当に産まれたてって感じね。」
「ああ、小さいな。
本当に産まれたんだなぁ…」
いつもふざけたことばかり言う父が、少し涙ぐんでいるようだ。
「それで、ミイちゃんの様子は?
無事なのよね?」
「もちろん。出てきた時は麻酔が効いてたけど、ちゃんと話ができた。
俺よりずっとしっかりしてたよ。」
「ミイちゃん、偉いわねぇ…。」
「赤ちゃんが出てくるまでは、すぐだったんだ。中に入って30分くらいで『産まれましたよ、男の子です。』って、看護師さんが知らせに来てくれたから。
でも、それからの方が長かったかな。
ずっと待ってたら、美衣子が出てきた。」