トンネル
冷蔵庫から、レモンミネラルウォーターを出して一気に胃に流し込んだ。
まだ少しだるさか残る体をバスルームに運び、熱いお湯を浴びる。
シャワーを終えてリビングに戻り、テレビのリモコンを取り電源を入れ朝のニュースにチャンネルを合わせる。
今日もまた昨日と同じ朝。
俺はいつからこの長いトンネルに足を踏み入れてしまったのか…。
「くだらねぇ…」
思っていた言葉が口を伝ってきた。
「何がくだらないんだい?」
「はぁ〜。おい、婆ぁ!不法侵入だろッ!」
言ってやった瞬間、後頭部に痛みを感じた。──婆ぁに叩かれた。
「馬鹿息子めッ!親に向かって何て口の利き方するんだい!」