トンネル


スタッフ用の控え室で何か揉め事が起きたみたいだ。

「どうしました?フロアーにお客様がいらっしゃるので静かに!」


俺が部屋に入ると、キャストNo.3のカオルと体入の2人が居た。


「ごめん。でも、健ちゃん!あたし頭にきちゃって!」


カオルが俺に駆け寄る。


体入2人は顔色変えずに俯いている。


「どうしました?カオルさんらしくないですよ?」


「あたしの席にヘルプでこの2人を付けたけど、この2人、飲んでばっかでお客様のお酒も作らないし会話は続かない!灰皿も変えないし、しまいにはお客様のタバコをはいしゃくして吸ってたのよ!」


俺はカオルをなだめてフロアーに戻らした。


「お前等2人、体入荒らしだろ?」


2人はギョッとした顔になった。



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