保健室で、君と最後のキス

濡れたシーツ











LINEで芽衣に『頭痛いからサボる』とだけ送り、保健室へ向かう。




扉を開けると、消毒液の匂いが鼻を通った。




そして、目の前には佳代子先生(通称:かよちゃん)が椅子に座っていた。





「あら、莉奈ちゃんどうしたの?」




優しい笑顔で、私に話しかける。




「ちょっと、頭痛くて…」




なんて、思ってもない嘘を平然とつく私。





「あら、そうなの?
私ったらてっきりまた成瀬くんのことで何かあったのかと思って」




目を細めて私を見つめるかよちゃん。





はは、かよちゃんには適わないなぁ。







実は、前から日向のことで何かあるとよく保健室に通っていた。





その度にかよちゃんに相談してて、芽衣以外に相談できる唯一の人だった。




「うん、その通りなんだけど…今日はまだちょっと話したくない」




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