リアルな友達
高層ビルが立ち並ぶ一角が僕の目指す場所。
そこを目指す傍ら僕はふと路地に目をやった。
そこにはゴミ箱をジッと見つめる女がいた。
高校の制服を着ているから多分僕と同じくらいの年齢だろう。
ロングの茶髪に厚化粧。
制服をダラッと着こなしていて、見るからに不良っぽい女だった。
その女はカバンの中をガサガサとあさっていた。
僕には関係ないことだ。
それに女は嫌いだ。
おまけに今僕の目に映っている女は不良と呼ばれる名札付きだ。
余計関わりたくない。
さぁ、足を進めよう。
そう思った時、女がいたほうからドサッという音がした。