リアルな友達
僕が喋る前に彼女がまた鋭い口調で言った。
「てめぇ…それ…どこで見つけたんだよ?!」
彼女は顔でそれを指した。
僕の右手にしっかりと握られていたものは紛れもなく彼女の英語の教科書だった。
「これ…君が捨てたんだよね…?君…この教科書、大事なんじゃ…」
僕の話を彼女が遮った。
彼女は今までよりも増して恐い表情で言った。
「てめぇ、人が捨てたもん何勝手に拾ってんだよ?!あ゛ん?てめぇ、ストーカーか?!なんだてめぇ…赤の他人なんだからほっとけよ!!」
彼女の迫力に僕は一歩後退りしてしまった。
僕は君なんかに関わりたくなんかないさ。
興味なんて全くない。
君みたいな女、一番苦手なタイプだし。
でも…